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Anchorstar Englishについて
英語が話せることと、語れることは違います。
AIが翻訳してくれる時代になりました。会議であれば、AIに任せることで、英語が話せなくてもほとんどの用件は済みます。資料も、メールも、AIが書いてくれます。
では、英語を学ぶ必要はもうないのでしょうか。
私たちも最初はわかりませんでした。ただ、翻訳で済む場面と、済まない場面があることには気づいていました。
会議室では、AIが活躍します。議題があり、資料があり、話す内容が決まっている場面では、翻訳ツールで十分です。ただ、会議室の外には別の世界があります。ディナー、レセプション、エレベーターの中、廊下でのすれ違い。相手が声をかけてくるのは、あなたのことが知りたいからです。そこではAIは使えません。使えたとしても、不自然です。
その場で問われるのは、英語力ではないようです。「あなたは何者ですか」という問いに、自分の言葉で答えられるかどうか。受講者の方々を見ていて、そう感じています。
これは英語の問題ではなく、準備の問題だと考えています。自分の人生やキャリア、価値観や体験を、相手に伝わる形で語れるように準備してあるかどうか。日本語でも難しいことを、英語でやるのですから、練習が必要です。
Anchorstar Englishでは、まず日本語で「あなたの物語」を語っていただきます。
人生のこと、キャリアのこと、仕事で大事にしていること、成功や失敗の体験。それを16個の物語として整理し、英語で語る練習を繰り返します。6ヶ月間、24回のレッスンを通じて、最終的に20分間の英語での会話が成立することを目指しています。
ここで大事にしていることがあります。
英語を話すとき、多くの日本人は別人になります。声が小さくなる。表情がなくなる。話の内容が薄くなる。日本語では面白い人が、英語になった瞬間につまらなくなる。これは語彙や文法の問題ではなく、自分の言葉で話せていないからではないか、と思っています。
暗記した定型文を話しているとき、人は自分らしくいられません。自分の体験を、自分の言葉で話しているときは、自分らしくなれます。発音が多少おかしくても、文法が崩れていても、自分の言葉で話している人の話は不思議と伝わります。
Anchorstar Englishが目指しているのは、英語が流暢に話せるようになることではありません。英語になっても、あなたがあなたのままでいられること。そのための練習の場を用意しているつもりです。
物語を組み立てる工程ではAIを活用しています。日本語で語った内容を英語に変換し、その人らしい表現に調整する作業は、AIが得意な領域です。コーチとの会話の中でもAIを使いますので、英語に自信がない方でも問題ありません。
レッスンそのものは対面で行います。毎週、御社の会議室に外国人コーチが伺い、55分間のレッスンを行います。就業時間中に実施しているのは、これが個人の自己啓発ではなく、組織としての投資だと考えていただきたいからです。
英語ができる人材が必要なのではなく、グローバルな場面で、自分の意思を自分の言葉で伝えられる人材が必要なのだと思います。その力は、語学教室では身につきにくい。自分の物語を持ち、それを繰り返し語る練習の中で、少しずつ育っていくものだと考えています。
導入いただいている企業では、受講者に変化が起きているようです。
英語への苦手意識が減ったという声はもちろんあります。ただ、それ以上に聞くのは「自分のことを言語化できるようになった」「日本語でも話し方が変わった」という声です。自分の物語を整理し、何度も語る練習をすると、英語だけでなく、日本語でのコミュニケーションにも変化が出るようです。
これは正直、予想していませんでした。英語のプログラムが、結果として「自分を語る力」全体に影響している。まだ仮説の段階ですが、AI時代に問われるのは、こういう力なのかもしれないと感じています。
私たちは、このプログラムを「英語教育」とは呼んでいません。自分の物語を、自分の言葉で、自分らしく語る練習です。たまたま英語でやっているだけで、やっていることの本質は語学ではないと思っています。
まだ試行錯誤の途中ですが、受講者の方々の変化を見ていると、方向は間違っていないと感じています。
2026年2月
児玉太郎